ピアニスト

ポーランドの遺伝子感じるAndrzej Wiercińskiのピアノ

第18回ショパンコンクールで気になったピアニストその4。

ポーランドのAndrzej Wierciński(アンジェイ・ヴェルチンスキ)さんです。年齢は25歳。

個人的にポーランドの遺伝子的なものをものすごく感じた人で、生まれながらにもった血や幼少期の環境、言語などが音楽に与える影響が大きいのではないかなと、気になっています。

Andrzej Wierciński(アンジェイ・ヴェルチンスキ)は3次予選に進んでいるので、注目しています。

アンジェイ・ヴェルチンスキが2次予選で弾いた曲

Andrzej Wierciński(アンジェイ・ヴェルチンスキ)さんが2次予選に出場したのは、2日目10月10日のモーニングセッションの休憩後です。

弾いた曲順は以下。使用ピアノは「スタインウェイ 300」です。

バラード第4番 / Ballade in F minor, Op.52
華麗なる変奏曲 / Variations in B flat major, Op.12
ワルツ第1番(華麗なる大円舞曲) / Waltz in E flat major, Op.18
ポロネーズ第6番(英雄ポロネーズ) / Polonaise in A flat major, Op.53

正直1次予選あまり覚えていなかったのですが(本当にごめんなさい)、2次予選で拝見してとても気になる方になりました。

気になるアンジェイのポーランドの遺伝子

私がAndrzej Wierciński(アンジェイ・ヴェルチンスキ)さんが気になった理由は、ポーランドの血、ポーランドの遺伝子が音楽に与える影響です。2次予選で彼の「英雄ポロネーズ」を聴いた時に特にそう思いました。

バラード第4番
出だしの音が美しく柔らかくて、あぁいいな心地よいと思いながら聴いていました。最後の方はちょっと指がもつれちゃった感じで、「おっと」と見ている私は思いましたが、ご本人はあまり気にしていないご様子。

華麗なる変奏曲
他の方があまり弾かなかった曲。ショパンの別の面を見せてくれるようで、魅力的な選曲でした。やり過ぎず美しいからははみ出ない優雅な表現、曲の名前通り華麗でした。

ワルツ第1番(華麗なる大円舞曲)
この曲あたりからポーランドの遺伝子的なものを感じはじめました。誰でも知っているこの曲を魅力的に弾くのって難しいと思うのだけど、アフタヌーンティ飲みたくなる華麗さと独特の揺れがクセになります。

この揺れってなかなか出せないと思うの。聴いて真似するんじゃ出せない気がしたんです。日本人がワルツが苦手だと言われたりするのもわかる気がする。それはワルツがない文化が長く続き、日本人の遺伝子にワルツが組み込まれていないからじゃないかなと想像したりしました。

最後の部分(雑な説明)ペダル踏む人が多い部分でペダルを踏まず、カラッと弾いた後でペダルを踏んで華やかな感じで終わったのが、意表をつかれた感じで新鮮でした。

ポロネーズ第6番(英雄ポロネーズ)
アンジェイ・ヴェルチンスキさんの演奏で一番好きだったのは「英雄ポロネーズ」です。この演奏を聴いて「あ、やっぱりポーランドの血って関係あるんじゃない!?」と思いました。

ワルツに引き続きまたもや独特の揺れリズムがあるポロネーズ。それがそういうリズムに弾こうと思って弾いてますではなく、自然と弾いてそうなってますって感じがするんですよね。

「英雄ポロネーズ」ってところどころ溜めて弾くイメージがあったのだけど、彼の演奏を見ていて思ったのは溜めているのではなく、遺伝子的に刻まれているポーランドの血による揺れなのでは?と。言葉では表せないリズム。

おそらく本人は意識していなくてそう弾いているから、彼にどうやって弾いてるの?と質問したら「特に意識してないからわからない」と言われるやつだと思います。

上品な豪快さがある「英雄ポロネーズ」で、黒さを感じないのもポーランドの血なのか?ますます気になりました。

ポーランドのピアニストたちは、動き表情を劇的に変えずに弾く方が多いイメージです。アンジェイも表情が大きいことはないけど、割とウェットな表現をする人だと思います。

全体を通して結構ミスタッチしていたけど動じなくて、眉間に皺寄せて弾く感じがどこか巨匠風なのも印象的でした。

2次予選のYouTubeアーカイブ▼
ANDRZEJ WIERCIŃSKI – second round (18th Chopin Competition, Warsaw) -Chopin Institute

遺伝子は芸術に反映されるのか

私は外国人としてスペインという他の国のフラメンコ文化を学ぶ一人だから、国籍や育った環境で制限を設ける話をしたくない気持ちはあります。自分が学んでいることを「遺伝子」の一言で片付けられるのは辛いの知ってるし。

スペインの、アンダルシアのヒターノたちが出すフラメンコのコンパスや声の響き、歌の揺れ。これは独特で、彼らだけが持っているものだということフラメンコを学んでいて感じています。彼らからするとそれが自然だから、できない私を見てむしろ不思議に思ってるんじゃないかな。

同じようにポーランドの血や遺伝子、言語から紡ぎ出されるワルツやポロネーズがあるんじゃないかなと、遺伝子は芸術にダイレクトに反映されるんじゃないかなと、Andrzej Wierciński(アンジェイ・ヴェルチンスキ)さんの演奏を見て思いました。

だからと言ってポーランの人ではない人が弾くワルツやポロネーズが本物じゃないなんて思いません。

オソキンスさんのワルツやポロネーズ大好きで保存版だし(ラトビアはポーランド近いけど)、2次予選で見たYutong Sunさんのポロネーズの黒さやBruce Liuさんのワルツのリズムの妙は、感嘆が溢れました。

これは私が勝手にそう思っているだけで、音楽の専門家の方からしたら「遺伝子なんて関係ないよ」なのかもしれないし。だからこれは単なる私の感想であります。

3次もアンジェイ・ヴェルチンスキに注目

Andrzej Wierciński(アンジェイ・ヴェルチンスキ)さんは、これを書いている本日10月14日のイブニングセッション(日本は深夜)に出場します。

3次予選ではマズルカ4曲が気になります。ポーランドの遺伝子のおもしろさをまた感じさせてくれるのか。ソナタ3番も楽しみにしています!

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moni

引きこもり中のゆるい推し生活を綴ります。素人です。もう一つのブログにスペインのこと綴り中。スペインのセビージャでフラメンコ留学してました。趣味でピアノを習っていたのは4歳〜16歳くらいまで。話す言語は日本語とスペイン語。英語話せるようになりたくて勉強中。
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