クライバーンピアノコンクール2022:2次予選1日目

コンクール

ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの2次予選(Quarterfinal)始まりました。

1次予選の結果のショックがまだ余韻を引いているのだけど、2次予選もリサイタル形式なので各コンテスタントの思いが詰まったプログラムを楽しみながら聴いています。

2次予選で印象に残った演奏などを書きます。素人の個人的な感想です。

配信プラットフォームは公式サイト、medici.tv、YouTubeの3つ。公式サイトのトップページから各プラットフォームに飛ぶことができます。AUDIENCE AWARD VOTEから毎日1人に投票もできるよ!

印象に残った演奏

Anna Geniushene, Russia
アナ・ゲニーシュナ(ロシア)31歳

BRAHMS Four Ballades, op.10
BARTÓK Sonata, Sz.80

お名前の読み方がわからず…ゲニーシュナさんで合ってるのかな。すみません。

バルトークのソナタがかっこよかった。どっしりした厚みと、際立つ独特なリズム。全体重を乗っけているような重たい迫力のある演奏に、こちとら夜中だったけど驚いた。

現地は朝なんだよなーと考えると、朝からあの気迫もすごい。おっかさんな感じの包容力も感じます。

Masaya Kamei, Japan
亀井聖矢(日本)20歳

BACH Chromatic Fantasia and Fugue in D Minor, BWV903
LISZT Transcendental Etude No.4 “Mazeppa”
RACHMANINOV Sonata No.2 in B-flat Minor, op.36 (1931)

1次予選でもリスト演奏されていたけどリスト得意なのかな?難曲を感じさせない表現力。

ラフマニノフのソナタが色彩が豊かでとてもよかった!特に第2楽章が大海のようで、ロマンティックでもあり、深海のような不気味さも感じて好きでした。

第3楽章は迫力があって、リサイタルの盛り上げ方もすばらしかったです。

Clayton Stephenson, United States
クレイトン・スティーブンソン(アメリカ)23歳

RAVEL “Prélude” from Le tombeau de Couperin
LISZT Ballade No.2 in B Minor
PROKOFIEV Sonata No.7 in B-flat Major, op.83

私的に1次予選のイメージがゴーゴゴー!だった。明るくリズム感がいいイメージ。2次予選は徐々に窓が開いていくような感じで、1次予選とまた違う選曲でした。

ゴーゴゴーなイメージはやはりあって、大きな象さんみたいな迫力。特にプロコフィエフのソナタはそれが全開で、怒涛な感じだった。1次予選と同様キャラがすごい立ってるなと思いました。

ちょい雑に聴こえる部分もあったけど、とても印象に残る方です。

Yuki Yoshimi, Japan
(日本)22歳

MOZART Sonata in D Major, K.311
BRAHMS Variations on a Theme by Paganini, Books I and II

モーツァルトのソナタ、繊細な緩急センスが好きです。

旋風のごときブラームスのパガニーニ主題変奏曲。主題ごとに色彩変化を感じて、特にブラームスっぽい荘厳なオクターヴの運びが素敵だと思いました。

1巻が終わったところでお客さんから拍手が起こった時、気にせず高い集中力で演奏し続けたのがかっこよかった。夜中のアンドリューさんはお辞儀してたけど、ここは続けたい気がする。

寝起きで吉見さんを聴き始めたけど、モーツァルトで気持ちよく目覚め始めて、ブラームスで一気に起きた!

Yutong Sun, China
ユトン・ソン(中国)26歳

VINE Five Bagatelles
CHOPIN Fantasy in F Minor, op.49
BACH–BUSONI Chaconne in D Minor, BWV1004

抽象画のようなヴァインから、お客さんに拍手をさせないでそのままそろ〜りショパン「幻想曲」に入ったのがかっこよかった。5つのバガテルの5つ目の曲は「隠居」を意味するそうで、その世界観がつながっていたように見えました。

演奏後のインタビューで拍手を入れずに続けた理由を聞かれ、「ムードを考えて舞台の上で決めた」というようなことをおっしゃってました。

教会の中で聴いているような幻想曲。慈悲深いような印象もあり、内に表現していく感じが個性的に感じた。

圧巻はバッハ=ブゾーニ「シャコンヌ」!シャコンヌ震えました。

“divine” とはまさにこのこと。ユトンさんはそういう性格ではないと思うけど「俺の音を聴け」だった。

舞台袖にも注目

リサイタル形式だとプログラムに個性が表れるから、同じ曲を連続で聴くことが少なく、観ている方は楽しめると思いました。審査は難しいのかもしれないけど。

ステージママのような人が袖にいて、演奏途中や演奏後にコンテスタントに水を上げていたり、背中を押して送り出してくれています。

演奏終わった後に水飲む間もなく「あ、やっぱもう出て」みたいになってることも多々あり、コンテスタント忙しそうやなと微笑ましく見てました。

舞台袖でコンテスタントと談笑してたりして、温かい空気なのかな。本日のコンテスタントさんも楽しみです。

各コンテスタントの演奏はmedici.tvでコンテスタントごとにアーカイブ検索して聴くことができます。
▶︎ cliburn.medici.tv

moni

引きこもり中のゆるい推し生活を綴ります。スペインのセビージャでフラメンコ留学してました。趣味でピアノを習っていたのは4歳〜16歳くらいまで。素人です。話す言...

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