クライバーンピアノコンクール2022:ファイナル4日目

ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール2022のファイナル最終日です。
今日はベートーヴェン3番、ショパン1番、チャイコフスキー1番の3名。ロシアのアナさんでフィナーレ。
ドミトロ・チョニ
ドミトロ・チョニ(ウクライナ)28歳
BEETHOVEN Piano Concerto No.3 in C Minor, op.37
おはようございますと同時に始まったチョニさんのベートーヴェンの3番。
朝の美音な感じがよいですね。こちら早朝すぎて意識飛びかけてたので、チョニさんの心地よい演奏で徐々に目覚めました。
プロコフィエフはすごくソフトだったけど、ガツガツしてない感じはプロコフィエフよりベートーベンの方が合ってるかも。
お行儀のよいベートーヴェンで、ホテルで朝食をいただきたくなりました。チョニさんは柔らかい陽な雰囲気のある癒し系さんだね。
カーテンコールでひまわりのお花を渡していた観客がいました。ウクライナの花。
ウラジズーラ・カンドーイ
ウラジズーラ・カンドーイ(ベラルーシ)20歳
CHOPIN Piano Concerto No.1 in E Minor, op.11
カンドーイさんも今日のコンチェルトの方がいいかも。2日目はラフマニノフの2番、今日はショパンの1番。
結構サクサク弾く感じ。なので、音が詰まりすぎてるように感じた部分があったのだけど、コーダを聴いてあっさり演奏するスタイルはこれはこれでいいのかもと思いました。
ドラマティックなコンチェルトが多い中では、シュッとした印象。目を見開くのはやっぱりちょっと怖かった。
今日はお花の日なのか、カンドーイさんにはバラの花が渡されていました。
アナ・ゲニーシュナ
アナ・ゲニーシュナ(ロシア)31歳
TCHAIKOVSKY Piano Concerto No.1 in B-flat Minor, op.23
他に演奏する人がいなかったチャイコフスキーの1番。
曲が始まった瞬間、あぁアナさんのおもりがついたようなペソのある音はこの曲にぴったりだ!と思いました。
第1楽章の始まりを聴くと、私はシャンデリアが思い浮かぶ。キラキラ軽快に見えて、実はずっしり重たいシャンデリア。アナさんの音はそんなシャンデリアらしかった。
安心して身を委ねられるアナさんの音楽。多彩な音色であっという間に第3楽章。ラストは重心のある安定感。円熟したチャイコフスキーを見せてくれた。
アナさんに渡されたお花はイエローやピンクのバラかな?
ファイナル終了
今日は早朝参戦だったのでかなり眠かったけど、3人とも2日目の1曲目より私は好きだった。
本日の好みはアナさん。コンクールのフィナーレらしい、豪華絢爛な安定感で終えました。アナさんかっこいいのぅ。
これで2022ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの演奏は全て終わりました。
個人的には昨日のユンチャンさんのラフマニノフが圧巻で、もうその残像が抜けないです。1次予選からファイナルまで驚きの連続で、彗星の如く現れたスターであるのは間違いない。
もう少しで結果が発表になる予定です。コンテスタントのみなさん、個性の詰まった素晴らしい演奏の数々ありがとうございました!
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