クライバーンピアノコンクール2022:セミファイナル1日目

コンクール

本日の日本時間朝からヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール2022のセミファイナルが始まりました。

今日は2人のリサイタルのみでコンチェルトの演奏はありません。なので、ゆったり気分で視聴ができた。明日からちょい忙しくなるぞ。

昨日演奏順の変更があり、トップバッターになったユトン・ソンさん。そして亀井聖矢さんの登場。注目しているお2人のすばらしい演奏でセミファイナルが幕開けしました!

リサイタル1

Yutong Sun, China
ユトン・ソン(中国)26歳

ALBÉNIZ “Corpus Christi en Sevilla” from Iberia, Book I
CHOPIN Polonaise in F-sharp Minor, op.44
LYATOSHYNSKY Prelude, op.44, no.4
LYATOSHYNSKY Prelude, op.38, no.3
PROKOFIEV Sonata No.8 in B-flat Major, op.84

アルベニスの「セビリアの聖体祭」は、セビージャに住んでいた自分としては注目してしまう曲です。難易度高そうな曲だけど、大きな手、長い指で飄々と弾くユトンさん。煌びやかな旋律が、セビージャの真っ青な青空と豪華絢爛なパソを思い出させてくれた。

教会の中で聴くようなショパンのポロネーズ。その荘厳な空気感のままリャトシンスキーのプレリュード。

こちらのプレリュードは存じ上げなかったのですが、幻想的なOp.44と重厚なハーモニーが厳格なOp.38でした。Op.38は黒魔術感があって何故かさーせんと思いながら聴いていて、グググっと引き込まれるような何かがあった。

その流れからのプロコフィエフがかっこよかったです。太い幹からそびえ立つような音楽。静寂のコントロール。長老が奏でるような暗黒感とラストの突進力。

華やかなにスタートした後に深く沈殿し、負のパワーを出して終わったような世界観がすごい。「わぁ!」と画面に集中してて気づいたら終わってました。かっこいい!

途中でユトンさんのニヒルな笑顔を見られました。

Masaya Kamei, Japan
亀井聖矢(日本)20歳

BEETHOVEN Piano Sonata No.21 in C Major, op.53 (“Waldstein”)
LISZT Paganini Etude No.3 “La campanella”
RAVEL Gaspard de la nuit
BALAKIREV Islamey:Oriental Fantasy

とても美しい「カンパネラ」は耳を澄ませして聴きたくなるような出だし。妖艶な旋律で亀井さんの世界を充満させていたように思います。

カンパネラで密な状態を作って「夜のガスパール」に移行したような流れもよかった。ストーリー性があって、なんだか「密林」という言葉がパッと浮かびました。(AmazonではないYO)とても密な音楽に感じたということです。

ラストは華麗な「イスラメライ」。亀井さんは難曲を演奏されるイメージがあるけど、技巧全面ではなくストーリーの中にさらりと難曲を弾いて散りばめるのが素敵だなと思いました。

楽章間や曲間に拍手が上がっていたけど、できればリサイタル中は拍手なしで聴きたかったような気もする。思わず拍手したくなっちゃうんだろうけどね。現地の聴衆にも大人気な亀井さんでした。

明日からコンチェルト始まる

今日はリサイタルのみでした。2人の演奏で素敵なセミファイナルの幕開け。

ユトン・ソンさんは来月来日です。ショパンコンクールの時からお待ち申し上げていたので嬉しい。

明日からは日本早朝にリサイタルのセッション、日本午前中にコンチェルトのセッション。体力持つか心配です我。モーツァルト楽しみ!

各コンテスタントの演奏はmedici.tvでコンテスタントごとにアーカイブ検索して聴くことができます。
▶︎ cliburn.medici.tv

moni

引きこもり中のゆるい推し生活を綴ります。スペインのセビージャでフラメンコ留学してました。趣味でピアノを習っていたのは4歳〜16歳くらいまで。素人です。話す言...

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