クライバーンピアノコンクール2022:セミファイナル2日目

ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールのセミファイナル2日目です。
早朝はどうしても起きられず、リサイタルの部分はアーカイブで視聴しました。
印象に残った演奏などを書きます。素人の個人的な感想です。
Contents
リサイタル2
クレイトン・スティーブンソン(アメリカ)23歳
BEETHOVEN Sonata No.21 in C Major, op.53 (“Waldstein”)
LIEBERMANN Gargoyles, op. 29
BRAHMS Sonata No.1 in C Major, op.1
出だしが高速でびっくりした!こんなに早い曲だったっけ?って倍速にしてるのかと思ったほどです。
高速でも自然な歌心があって彼の音楽はスッと入ってくる。リズムが生き生きしていて、アクセントのセンスがよく、とても気持ちよく聴けます。
ブラームスのソナタは、彼の象さんみたいな重さでさらに重厚になってました。厚くて熱いって感じ。
ファイナルでガーシュインを選択しているのは彼だけだったと思うけど、ガーシュイン聴いてみたいな。
シン・チャンヨン(韓国)28歳
BACH Toccata in D Major, BWV912
SCHUMANN Humoreske in B-flat Major, op.20
PROKOFIEV Sonata No.7 in B-flat Major, op.83
1次予選で初めて聴いた時の印象がThat’s sweet. 2次予選でもそれは変わらず、セミファイナルもスイートでした。
シューマンは彼の甘いピアノにぴったりだったと思います。憂いあるような感情が表現されているように感じました。
こんなに上品な戦争ソナタは初めて聴いたかもしれない。コーダは音の際立ちや境目が曖昧な感じがしたけど、潤いのあるプロコフィエフでした。
リズミカルでどっしりしているクレイトンさんと、スイートなチャンヨンさんの対比も興味深かったです。
モーツァルト コンチェルト1
今日は20番が2人、27番が1人、9番が1人でした。
マルセル田所(日本)28歳
MOZART Piano Concerto No.27 in B-flat Major, K.595
セミファイナルのモーツァルトコンチェルトで27番を演奏するのは、マルセルさんお一人です。モーツァルトが書いた最後のピアノ協奏曲。
ご自身の左手で指揮を取りながら弾いているようでした。オケと対話し、一体になろうという気持ちを感じました。
フランス作曲家の作品を聴いた時にも感じたのですが、装飾の入れ方がとても素敵。軽やかで可憐。シフォンブラウスみたいな柔らかい白い布を連想させる演奏はとっても上品で、第2楽章は本当に美しかったです。第3楽章の装飾やトリルはマルセルさんの魅力が満載。medici.tvアーカイブ動画の29:47のところ最高です。
優美なモーツァルト。いやー美しかった。すばらしい。
明日は3日目
オーケストラとの演奏はリサイタルとはまた違う印象があって、上手なだけじゃカラーを出せなかったり、聴衆に響かせることができないのだなと思ったりしました。
現地聴衆の反応と自分の感覚が結構ズレてたりして、現地で聴くとまた印象が違うのだろうか?とも感じています。
明日は早朝にイム・ユンチャンさんのリサイタル、朝にユトン・ソンさんと亀井聖矢さんのコンチェルトがあります。がんばって4:30起きたいけど…。
3日目出場のみなさん、楽しみにしています。
各コンテスタントの演奏はmedici.tvでコンテスタントごとにアーカイブ検索して聴くことができます。
▶︎ cliburn.medici.tv
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