エッジが効いた輪郭のある演奏 クシシュトフ・クションジェクのピアノ

ピアニスト

この前ショパン日曜リサイタルシリーズで配信があったクシシュトフ・クションジェクさん。Krzysztof Książek=クシシュトフ・クションジェクさんと読みます。難しいね。

彼の演奏を初めて聴いたのは偶然YouTubeで。2015年のショパンコンクール2次予選のポロネーズ第5番の動画でした。

ものすごくエッジが効いたポロネーズで何これめちゃ好き!ってなって、続いて観たスケルツォもシャープでかっこよくて、すぐに気になるピアニストになりました。

ノクターン、プレリュードは静寂のコントロールが美しく、マズルカは歌い方が素敵で、シャープな演奏とのギャップ萌えだよこれは。

最近はフォルテピアノを弾くことが多いのかもしれないけど、モダンピアノだとより個性的な演奏が際立つ気がします。好きだーこういうスタイル!

エッジが効いたシャープな演奏

クシシュトフ・クションジェクさんの演奏を初めて聴いた時、それはショパンのポロネーズ第5番 Op.44だったんですが、なんとエッジが効いた演奏なんだ!と思いました。

輪郭がものすごくはっきりしていてかっこいい。間の取り方が独特で、中間部の歌い方も個性的です。うわぁーこの演奏全力で好きだわー。

スケルツォ第1番 Op.20もとてもシャープで、チーターが獲物を捕らえているような演奏。中間部では休みつつ、獲物を狙う隙を狙ってるチーターみたいな。

低音のシャープさが癖になりそう。ペダリングのバランスが好き。

1次予選で演奏しているエチュード2つも個性的だなと思いました。エチュード Op.25-5の出だし聴いて「!」すごい輪郭はっきりしてるん。

マズルカのノリ

マズルカは3次予選の課題曲だけど、2次予選でも課題曲ではないマズルカ弾いていました。Op.7という若い頃の作品。

語彙力なくてすみませんが、彼のマズルカの歌い方がとても好きです。これまた遺伝子?と思ったけど、2次予選のOp.7-2と3次予選のOp.50-3が特に好きだった。

ポロネーズやスケルツォ、エチュードとは完全に違う世界観。異なる表現を自由自在に操るのもすごいなと思ったけど、それが聴いている方にしっかり伝わるのがすごい。

輪郭のはっきりしたポロネーズやスケルツォは、彼が持つマズルカのこのノリがベースになっているのかもとも思いました。遺伝子的に体の中にあるリズムなのかも。

どんな感じで話すのか気になってインタビュー見てみたら、インタビューではポーランド語特有の柔らかい語調で話されてました。ポーランドは1ミリもわからないのが残念すぎる。

ポーランド語って恥ずかしそうに聞こえるけど、こういう言語なのよね。角がない優しい言語に聞こえる。

ピアニストの魅力的な点として、ブルース・リウくんと同じようなことを言ってました。いつも違うこと。異なるホール、異なるピアノ、永続するものがないこと。

モダンピアノとフォルテピアノのどちらも演奏するのは、彼にとってピアノをより魅力的に感じさせることなのかな。

モダンピアノ聴きたい

最近の配信ではフォルテピアノをメインに演奏しているみたいだけど、モダンピアノの演奏も聴きたいなぁ。

フォルテピアノだと奏法を変えているのか?、シャープさは少し抑えられている印象です。

カワイコンサートで来日したことがあるようですが、カワイさんまたぜひ招聘してください。エッジが効いたシャープな演奏を生で観てみたいです。

Chopin InstituteのYouTubeチャンネルにはクシシュトフ・クションジェクさんの2015年コンクールの再生リストがあるので、気になる人は聴いてみてね。顔上げながらお辞儀するのがキュート。

再生リスト ▶︎ Krzysztof Książek – The 17th Chopin Competition

Chopin Instituteから出ているクシシュトフ・クションジェクさんのCDには、ショパンのピアノ協奏曲第2番の独奏版があります。第2楽章のたっぷりめの歌い方が印象的。これはオーケストラ版で聴きたい。

moni

引きこもり中のゆるい推し生活を綴ります。スペインのセビージャでフラメンコ留学してました。趣味でピアノを習っていたのは4歳〜16歳くらいまで。素人です。話す言...

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