藤田真央ピアノリサイタル・アンコール公演 東京オペラシティ 2022/4/11

椿屋珈琲の特製ビーフカレーとモンブランでお腹を満たし、藤田真央さんのリサイタルアンコール公演が開催される東京オペラシティコンサートホールへ。
藤田真央さんのリサイタルに伺うのは初めてです。楽しみにしてました!
とーっても不思議な魅力に溢れるピアニスト。真央さんの没頭する世界に引き込まれました。ほんわかした所作とピアノの演奏のギャップも素敵!
藤田真央ピアノリサイタル@東京オペラシティ
2022年4月11日に東京オペラシティで行われた藤田真央ピアノリサイタル・アンコール公演。
1月の藤田真央さんのリサイタルは気づいた時にはチケットが完売になっていて伺えませんでした。アンコール公演があるのを知ったのも少し遅くて、今回は2回の席。
出だし遅い自分に喝入れたいっす。
東京オペラシティは25周年なのね!25の文字が光っておりました。
オペラシティは音がまろやかで好きなコンサートホールです。落ち着いた雰囲気も好き。
藤田真央さんの演奏スタイル
コンサートで藤田真央さんの演奏を聴くのが初めてだったので、彼の演奏スタイルというか世界への没頭の仕方に驚きました。
ハンカチを置いて座ったと思ったら、本当にすぐに弾き始めるのですね!お客さんもそれを知っていてか、拍手をサッとやめるスタイル。
ピアノの椅子に座ってから集中する時間を少し取るピアニストさんが多いけど、藤田真央さんは椅子に座ると同時くらいに弾き始めます。
それもものすごい没頭しているというか、まるで何かが乗り移ったみたい。
マシュマロみたいな柔らかくおっとりした感じのイメージを持っていたのですが、ピアノを弾いている姿は力強くてそのギャップもすごい。
楽章間もほぼ間がないので、ずっと世界観が継続されて引き込まれました。とーっても不思議な魅力に溢れてる!
演奏曲
第一部がモーツァルトとシューベルト、第二部がブラームス、クララ・シューマン、ロベルト・シューマン。
モーツァルト
ピアノ・ソナタ第17番 変ロ長調K.570
シューベルト
3つのピアノ曲 D946
ブラームス
主題と変奏 ニ短調 Op.18b
クララ・シューマン
3つのロマンス Op.21
ロベルト・シューマン
ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22
藤田真央さんは打鍵がしっかりしている印象があって、モーツァルトの音楽が一層華やかに感じます。1曲だけど藤田真央さんのモーツァルトを生で聴くことができて嬉しかった。
個人的に第二部の三角関係の選曲が印象的でした。ブラームスとシューマンの間に挟まれたクララの3つのロマンス。
第1曲目をシューベルトにプレゼントし、後に3曲を「3つのロマンス」としてブラームスに捧げたとプログラムにありました。いやなんか切ないっす。
三角関係があったからこそ彼らの芸術が生まれ、後世に素晴らしい音楽が伝わったのだけど、素人的な感覚でシューベルトかわいそうと思ってしまう部分もあります。
こんな薄っぺらい文章では語れないほど3人の中には色々あったのだと思うし、クララだって、ブラームスだって辛かったと思うけど。
切なく美しい「3つのロマンス」と聴いた後の、シューマンのピアノソナタ素晴らしかった。
マシュマロのような柔らかい音だったり、メラメラ火が燃え盛ったり、きれいな小川のような流れだったり、表現力の幅が広くてそれぞれの濃淡があります。藤田真央さんの没頭の境地を垣間見た感じでした。
椅子に座った瞬間に何かが降臨しているように思えてならない。
アンコール
アンコールは4曲!
ラヴェル:ハイドンの名によるメヌエット
バッハ=ラフマニノフ:パルティータ第3番 ガヴォット
ブラームス:6つの小品 ロマンス Op.118-5
1曲目のロンドは弾いたことがある曲だったので、懐かしかったです。真央さんみたいなおしゃれな装飾はできなかったけど!
3曲目のバッハのガヴォットはラフマニノフ編曲版を弾いたことはない気がするけど、こちらも懐かしかった。ヴァイオリンのガヴォットの演奏をどこかでよく聴いていたのかな。純粋な音が遊んでいるみたいで素敵だったなぁ♪
最後は「もう1曲だけ弾くね」って感じで、ブラームスのしっとり美しい音楽を聴かせてくれました。オペラシティがオルゴール箱みたいに。
没頭の世界
藤田真央さんの没頭の世界を初めて生で観たので、不思議な魅力に惹きつけられました。
マシュマロのような柔らかい印象と燃え盛る火のギャップ、多彩な表現力からも耳が離せない。
世界で活躍中の真央さん。この没頭の世界にみんな引き込まれているのだろう。また私たちを没頭の世界に引き込んでください!
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