ピアニスト

スペイン ヒホンの大砲マルティン・ガルシア・ガルシアのピアノの魅力

第18回ショパンコンクールの1次予選を見ていて気になったピアニストその2。

Twitterでも気になった人が多そうに見えた話題の人、スペイン北部の美しい町ヒホン出身のMartín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)です。年齢は24歳。

私はスペイン推しなので、見る前からスペインのピアニストが気になっていたのは確かです。ショパンコンクールが多くのアジア勢、ポーランド、ロシア、イタリアの出場者ばかりの中、スペインで唯一出場していたピアニストだったからです。

Martín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)の演奏を聴いたら、というか見たら、さらに気になる人になりました。

スペインのヒホンが生んだ大砲!と勝手に名付けました。

Martín García Garcíaが1次予選で弾いた曲

Martín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)が1次予選に登場したのは、10月6日の4日目モーニングセッションです。この回はなかなかおもしろい回でした。

マルティンはスペインのクリスマスで着用するような青い蝶ネクタイで登場。弾いた曲順は以下。

エチュード25-4 / Etude in A minor, Op.25 No.4
エチュード10-4 / Etude in C sharp minor, Op.10 No.4
ノクターン第16番 / Nocturne in E flat major, Op.55 No.2
バラード第1番 / Ballade in G minor, Op.23

スペインを感じさせるような軽快さのあるエチュード25-4から始まりました。直感的にこの後の演奏がおもしろそうだな、楽しみだなと思いました。

次のエチュード10-4では手がかなり震えていたので、緊張しているのかなと。速さの揺れもあったような気がして、ちょっぴりハラハラしながら見てました。

ノクターン第16番はミスタッチが気になるところはあったものの、柔らかい音が広がる演奏で温かい気持ちになりました。

私が感じたMartín García Garcíaの魅力

1次予選のMartín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)の演奏の中で、私が惹きつけられたのは最後に弾いた「バラード第1番」です。

ノクターン16番まで聴いた段階では、指が震えてるしミスタッチが目立つので、かなり緊張している感じがしていました。そんな緊張感の中ではじまったバラード1番。

途中で感極まったのでしょうか。

マイクも拾うような大声でハミングして歌い出しました...!

んんーなのかららーなのか定かではありませんが、男性の歌声が入ってます。これはマルティンの声に違いない!

ピアニストはみんな心では歌っているんだろうけど、他の人が気づくような声で歌うクラシックピアニストを初めてみました。弾き語りスタイルとは斬新すぎる。

気持ちよく歌うマルティンをとっても興味深く見ていたのだけど、自分のピアノで心から歌うことができるって素晴らしいことだと思います。自分のピアノが好きってことだから。

フラメンコのアーティストによく言われました。

「自分が一番自分の踊りを好きになれ。自分の踊りにオレーと言えるようになれ。自分が自分のフラメンコが好きだったら、見ている人も自分のフラメンコを好きになってくれるから。」

マルティンのように思わず歌っちゃうくらい自分のピアノが好きなら、見ている人も彼の音楽が好きになります。現に多くの観客をマルティンは惹きつけたわけだから。

最後まで情熱的に弾き切った!という渾身の演奏でした。

スペイン人全員が情熱的な人だとは思わないけど、マルティンの演奏を見たら「やっぱスペイン人って情熱的だよね!」ってなるだろうなと思いました。

最後の一音を豪快に外した(2音が同時になっちゃった)時はビックリしましたが、それを「やっちゃった」じゃなくて、それも個性!と捉えられるのは、彼のインパクトがある弾き方がなせる技な気がする。

あそこまで情熱的な演奏を見て心に残らない人はいないでしょう。また見たいと思わせてくれたアーティストでした。

1次予選YouTube動画▼
MARTÍN GARCÍA GARCÍA – first round (18th Chopin Competition, Warsaw) -Chopin Institute

予備予選のMartín García García

予備予選は全員をしっかりと聴いていたなかったので、予備予選のMartín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)はどうだったのか気になって聴いてみました。

予備予選は汗だくだったものの、1次予選ほど緊張している感じはないように見えました。マズルカはおもしろい音の運び方をしていました。予備予選でマルティンが気になった人もいたようですね。

予備予選でも「バラード第1番」を弾いていましたが、1次予選の時より落ち着いていたような。1次予選は緊張というよりかなり気合いが入っていたのでしょうね!

でも予備予選のような落ち着きのバラード1番だったら、そこまで記憶に残らなかったかもしれない。1次予選の彼の気合いが、見ている人の心を掴む演奏につながったのだと思います。

なお、予備予選でも軽くハミングしていたように思いました。7月13日のイブニングセッションに出場しています。

予備予選YouTube動画▼
The 18th International Fryderyk Chopin Piano Competition (preliminary round), session 2, 13.07.2021 -Chopin Institute

ガルシアガルシアくんのインタビュー

Martín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)のショパンコンクール事前インタビューの内容が興味深かったです。

あんなに楽しそうに演奏する彼の背景にあったのは「soledad(孤独)」なんだと。

視点や集中力、作曲家に向き合う時間を与えてくれた孤独。彼の人生に、彼の音楽に必要だった孤独なのだろうなと。

その孤独から人々を笑顔にするような彼の音楽が生まれたのですね。

スペインのヒホンが生んだ大砲

1次予選のかなり緊張なのか気合いなのかででミスタッチが目立ったけど、とても個性的でバラード1番の熱さから目を離せませんでした。

私の中で印象に残った「バラード第1番」を弾いた2人のうちの1人です。

2次予選は「スケルツォ第2番」「英雄ポロネーズ」などダイナミックな曲を弾くようなので、Martín García García(マルティン・ガルシア・ガルシア)の熱い世界観を見るのが楽しみです。

こぼれ話

Martín García Garcíaの名字がガルシアガルシアって続くのを疑問に思った人がいたみたいですが、「父親姓 母親姓」の苗字が自分の苗字になるので、母親も父親も苗字が「García」だとGarcía Garcíaさんになります。

彼が育ったスペインのヒホンには、カチョポと呼ばれる超ハイカロリーヘビー級の名物グルメがあります。マルティンもヒホンでカチョポをたくさん食べて育ったのでしょうか。

ヒホンは海沿いの景観が美しい街でした♪ 下記は私がスペインのヒホンでカチョポやおいしい貝類を食べ、シードルを飲み、海沿いを散歩した時のブログ記事です。


2021/11/21 マルティン・ガルシア・ガルシアのリサイタル配信はぜひ観て

昨夜というかほぼ今朝、マルティン・ガルシア・ガルシア(Martín García García)さんのリサイタル配信を観ました。 ガルシア・ガルシアさんは、ショパンコンクールの1次予選で抱いた印象と、 ...

  • この記事を書いた人

moni

引きこもり中のゆるい推し生活を綴ります。素人です。もう一つのブログにスペインのこと綴り中。スペインのセビージャでフラメンコ留学してました。趣味でピアノを習っていたのは4歳〜16歳くらいまで。話す言語は日本語とスペイン語。英語話せるようになりたくて勉強中。
▶︎自己紹介はこちら
▶︎急がば回れ!moniとスペイン

-ピアニスト
-,

© 2021 ゆる推し生活 Powered by AFFINGER5