潔!チョソンジンのピアノリサイタル 東京オペラシティ 2022/8/25

チョソンジンさんのピアノリサイタル@東京オペラシティ。
すばらしいピアノリサイタルでした。アンコール圧巻でした。
もう第3部だった。こんなにたくさん聴かせてくれてありがとうございます。
素人な私が言うのはおこがましすぎるのは百も承知だけど、とにかく上手いし抜かりなくて潔くて、これぞプロって感じ。
1994年5月28日生まれ。ということはまだ26歳ですか。ひゃー。
抜群の技術力で上手すぎるが故に、脆い部分を見せてくれてもいいんだよと逆に思ってしまった。
巨匠と呼ばれる音楽家になりそうな方。
チョソンジンピアノリサイタル@東京オペラシティ
チョソンジンさんのピアノリサイタルは、パンデミックの影響で2年越しだったそうです。とてもお忙しいピアニストさんだと思うので、来日公演に行くことができて嬉しい。
今回は舞台下手側の席を初めて購入しました。
2階席の1列目だったので後ろ姿ですが、手すりが邪魔になることなくお姿見えました。
音はと言うと、舞台すぐ上だったので直接ピアノの音を聴いているような感じ。チョソンジンさんの打鍵がしっかりしているのもあると思うけど、音は大きくクリアに聴こえました。
音響効果という意味では真ん中あたりの方が、ホール全体に響く音を聴くことができるかなぁ。
演奏曲
私にとってはなかなか難しめのプログラムだったので、今回も事前にちょっと勉強していきました。
たっぷり第3部(アンコール)まであり、もう本当にありがとうございます。Estoy llenisima.
ヘンデル:
クラヴサン組曲 第1集から第2番 ヘ長調HWV427
クラヴサン組曲 第1集から第8番 へ短調HWV433
ブラームス:
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調 Op.24
チョソンジンさんは、割とドライなさらりとした性格の方ではないかなと思った。
風っぽい感じの中にヘンデルの華やかさが感じられて、今日はこれからどんな音楽が展開するんだろう?と、気持ちがふつふつと湧き上がるような感覚でした。
ブラームスの難曲はもうね、上手い。チョソンジンさんてごちゃごちゃってなったり、モヤってなることがなくて、風のようにさらりと、でも土台はどっしりと支えられているような、そんな印象。
シューマン
3つの幻想小曲集 Op.111
交響的練習曲 Op.13
緻密に楽曲に向き合いそうなイメージを勝手にチョソンジンさんに抱いているのですが、そんなチョソンジンさんにメンタル弱そうなシューマンはどう映ってるのだろうか。
昔はほとんど聴かなかったシューマン。シューマンの暗さというか陰な感じが苦手だったけど、今の私はむしろそこが魅力に感じる。
チョソンジンさんのシューマンは潔いと思った。迷いがないシューマンと言うのかな。
ショパン:
スケルツォ第2番
スケルツォ第1番
スケルツォ第3番
スケルツォ第4番
アンコールは予想を超えまくってきたので、圧巻でした。まさかのスケルツォ全曲。
1部と2部でこれだけ重たい曲を演奏した後に、スケルツォ全曲とは大盤振る舞いすぎる。
DGのギルモアフェスティバルのリサイタル配信でスケルツォ4曲を聴いて、横須賀のプログラムがスケルツォ全曲だったので聴きたいなと思ってたけど遠くて諦めたので、まさかのアンコールで全曲聴けるとは!
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スケルツォはもう完全に手中に納めてる感じ。スピード感、特徴的な静寂。ソンジンさんのスケルツォ第1番が好きです。
カーテンコール何度かしてからアンコールを演奏するピアニストさんも多いと思うけど、チョソンジンさんは舞台に戻ってきてすぐアンコール弾く。迷いなし。
2曲目も3曲目も出たり入ったりなしですぐ弾く姿勢を見て、やっぱり潔いなぁと思いました。
3番まで演奏した後、まさかもう1曲弾いてくれるのかな?と思ったら、1本指を立てて「もう1曲ね」という感じで登場。なにそれ、かっこよ。
弾いてくれるんだーって思わず、声を出してしまった…アハ。
後ろからだったのでお声がよく聞こえなかったけど「2年前?がデビュー10周年で、延期の末にここでみなさんにお会いできたことを嬉しく思います」的なことを言ってました。for youの言葉に心がこもってました。
アンコールというか第3部でこれだけの演奏を聴けたら、もう満たされる以外の何でもありません。アンコール1曲目で帰った人ちらほらいたけど、もったいなすぎるよー!
第4番を演奏し終えた後、最後にもう一度舞台に出てきて何やらジェスチャーしてました。
上からだったからよく見えなかったけど、何のジェスチャーだったのかな?私には「これから飲みに行くんで(終わりです)」のジェスチャーにしか見えなかった。←
美人さんでさわやか好青年で、風っぽい潔さ。そしてかわいいジェスチャーで心をつかんでゆきました。これはモテる人確定。
2階から1階席と対岸を見た感じ、90%以上の人がスタオベしてました。歓声も上がってたね。
不完全にも期待
アンコールのスケルツォ全曲で完全にやられました。
横須賀のプログラムをオンしてくるなんて、まさかの嬉しい展開。しかもあの完成度の高い演奏。すごいなーすごいなー。
本当に抜かりがないというか、ある意味完璧すぎて不完全な部分を見せてほしいとさえ思ってしまう。
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